コンテンツの消費

白昼夢、或いは全部勘違い

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斬新に愛したいと思った時点で斬新さは失われていないか

「めちゃくちゃ考えたし引っかかるフレーズもあったけど、全体像が掴めなかったよ」というだけの文章。

アメーバの恋

「アメーバの恋」ってなんだ。
とりあえずアメーバの生殖について調べるところから始めた。
無性生殖、単体で分裂することが即ち個体を増やすこと、だから増えた個体(どっちが増えた個体だ?)と元の個体で同じ遺伝子を持つ。
高校で習ったような習ってないようなこと(ゆとり世代だから)を思いつつ、アメーバの気持ちになって考えた。

あなたが "好きです" とか 吐き捨てるスマホ
かち割って内臓の奥 入り込みたい

この「好きです」の対象はなんなのだろう。
「吐き捨てる」とは穏やかではない表現だ。
スマホはもはや俺の臓器」と歌ったバンドがいたが(コメント寄稿してたね)、好きの対象が自分であれ自分以外であれど、スマホを介さずに直接向き合いたい、ということかなと思っている。
最初に白状しておくが、この曲は難解だな〜と息づまり、何日も歌詞を読んでは逃げるようにアメーバの生態を調べていた。

アメーバの恋は二度と 同じに戻らない
あなたが棲みついたら 侵されてく

同一個体からあなたがあなたで私が私になった瞬間からしか恋はできないのに、恋だと認識した以降はもう同一個体には戻れない…と考えていたら悲しくなってきた。
かなりアメーバの気持ちになれていると思う。
しかしおそらく大森さんは、アメーバの気持ちを歌っているわけでは無いと思う。

だって 斬新に愛したいな
私だけにしか したことない すごいことって
どれと どれなの?

大森さんのファンがx軸、大森さんがy軸だとしたら道重さんはz軸だ。
もしくは3階層でもいい。
「斬新に愛する」、道重さんのInstagramに掌が写っていたとき、大森さんは「手相可愛いですね!」とコメントしていた。
私はショックだった。
私には、こんなに斬新に大森さんの新しい魅力を日々発見することが出来ていない。結構落ち込んだ。
しつこく歌詞解釈を綴るのは大森さんにしかしたことがない。
が、私は昔から粘着質なので、対象が変われどやってることは似たり寄ったりだ。
ここでいう斬新とは意図的に奇をてらうものでなくて、本心からもしくは衝動的に起こした結果が胸を打つものなのではないかと思う。
ああどうしたらいいのか、と思っている時点でもう詰んでいるのだ、ドンマイ。

触りたい触りたい
騒がしい魅力じゃないのがまた
刺激的敵敵敵敵敵敵敵敵
剥がれない

敵、敵、敵。
「GIRL'S GIRL」でも「剥がれない」というワードが出てきたことを考えると、魅力が上から貼り付けたものであっても、それがなくなる、剥がれる、メッキだとしてもずっと輝いている」ということかな、と思う。
誰かのことを想定して書かれているのだろうか?
ピンとこないよ、ずっと考えてるけど。

だって 完全にならなくちゃ

ここは「GIRL'S GIRL」に登場した「完成」に近しい言葉「完全」が遣われている。
「GIRL'S GIRL」の反対側、「女の子のことを好きな誰か」の歌なのかもしれない。ぼんやりとだけど。

愛が重いなんて
人生だもん 軽い気持ちで生きてないから

重い愛をぶつけられているであろう大森さんが、それを「人生だもん」と歌う。
「だもん」というキュートな語尾、それでいて人生、人生が可愛くないと生きてる意味はないのだろうか。

あなたが私だけに見せるディストピア
不幸になる自由すら叶わない

心ときめく単語、ディストピア
あなたが見せる新しい世界は、他の人にとってはユートピアなのに私にとってはディストピア
あなたがそっと、私だけに教えてくれたディストピア
私のためだけにわざわざ作られたディストピア
ああ、どれもロマンチックだ。
「あなた」に心を奪われている故に、幸福どころか不幸を感じる瞬間も、全てあなた次第であるという関係性、私の中の女子中学2年生が止まらない。
直情的な印象の強い大森さんには数少ない耽美な世界観、どんどんアメーバから遠ざかる。

黒く塗ったダイヤモンド
本当は会いたいのは欲望なの
あなたのこと好きだからじゃない

さっきまで不幸すら委ねていたのに「好きだからじゃない」と。
あなたに会いたいのが欲望なら、それってあなたが好きっていうことじゃないの?
事態はそんなにシンプルではなさそうだ。

拐いたい拐いたい触りたい
生きてる感じするのが救い的敵敵敵敵敵敵敵敵

「救い的」は、果たして「救い」なのだろうか。
わざわざ「的」をつけるのであれば、「救い」とイコールではないように思う。
大森さんも私も、すぐ「超」をつける世代であるのと同じく、すぐ「的」をつける世代でもある。
「私的には超可愛いっていうか〜」というやつだ。
本当は救いではないけれど、これを救いだと思えばなんとかやっていけそうなもの、が「救い的」だとしたら、もし救いがなくともその次は「救い的」を探せばいいのかもな、と思った。

触りたい触りたい
騒がしい魅力じゃないのがまた
刺激的敵敵敵敵敵敵敵敵
剥がれない

私は今まで大森さんの歌詞をこねくり回してきたが、この曲の歌詞が一番つかみどころがない。
音楽は総合芸術だから歌詞が掴めなかったからといってトータルの魅力は別の話。

全部書ききるまでインタビューは読まないと決めているのだけど、これについて書かれたものを知っている人がいたらこっそり教えてほしい。

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